さて、先に結論を申し上げますと、カナダでのクレジットカードの必要性は、米国駐在の際の必要性と比較してとても低いです。
カナダはデビットカード社会であること、クレジットヒストリーが中央値(C)からスタートし、米国式のスコアアップ式ではないこと、駐在員にとって魅力的なカード(日系航空会社のマイレージサービス付帯)が無いため、よほどの必要が無い限り作る必要は無いように感じます。
でも、どうしても作りたいんだ…という方はご参照下さい。
選択肢
A) クレジットカードは作りたいが、英語に全く自信がない場合。
この場合、TD bank 日本語総合センター一択となります。
運が良ければ、他の銀行でも日本語対応してくれるスタッフがいることがあるようですが、日本語サービスが常時期待出来るのはここだけです。
ただ、2014年当時の問い合わせの結果ですが、日本語サービスを受けるためには、TD Canada Trust日本語総合金融センターで口座を作る必要がある…つまり、バンクーバーに赴く必要があります。
赴任の際の空路をVancouver経由にし、口座作成、クレジットカード手配を行ってからSaskatoonへ飛ぶのが良いと思われます。
B) 英語で自分でなんとかしよう、と思った場合。
Saskatoon市内での利便性を個人的な観点で語ると、
のいずれかが、支店も多く、予約も取りやすいので良いかと思います。
私は、この中からRBC BankとTD Canada Trustの二つでクレジットカードを作りましたが、双方のサービスに特に不満を感じていません。
準備するもの
- パスポート
- 在留資格の証明(Work Permit、Study Permit他)
- 住所の証明書(自分の名前の記載のある、住宅のレンタルの契約書、ガス・水道・電気等の請求書)
- 日本(もしくは他国の)クレジットカード
- カナダドル(入金および保証金用)
作り方
まず、当座口座(Checking account)を作成します。
この時、どの銀行でも最低二つのIDの提示を求められますので、パスポートと日本のクレジットカードを使います。すでにSINナンバーをお持ちの方は、SINナンバーを提示することで、証明が楽になります。
また、住所の証明も求められますので、自分の名前の記載のある住宅のレンタルの契約書や、光熱費の支払い証明等を準備します。
注意点は、日本と異なり、銀行口座の維持にはお金・・・口座維持費がかかります。
口座維持費は、口座の機能性によっても変わります。例えば、2016年現在、TD Bankには一般人向けに三種類の口座があり、
- All-Inclusive 月額 29.95CAD
- Unlimited 月額 14.95CAD
- Every Day 月額 10.95CAD
のMonthly Feeがかかります。
Monthly Feeは毎月口座から自動で引き落とされますので、例えば、All-Inclusive口座を作成し、300ドルを入金して放っておくと10か月で残高がほぼゼロになります。
ただ、例外として、口座残高をある一定の金額維持することにより、このMonthly Feeが免除されます。
例えば、2016年現在、All-inclusiveでは、最低残高を5,000CAD以上にキープすることで、Monthly Feeの支払いが免除されます。
ですので、Checking account作成後は、絶対に、この最低金額を下回らないよう口座残高を維持するのが基本の立ち回りとなります。
ちなみに、学生の場合はStudent用のお得な口座がたいていの銀行にありますので、そちらを選択すると良いと思います。
Checking accountを作成後、クレジットカードをこしらえたい旨申し出ると、クレジットカードの上限金額をいくらにするか聞かれます。
お好きな金額を申し出ましょう。
そして、その後、上限金額と同等の金額を保証金として入金し、2年程度口座から動かさない、という契約書にサインをさせられます。これは、クレジットヒストリーがまっさらなため、銀行側が担保を設定する、という意味合いです。
そして、その保証金の金額の範囲を上限としたクレジットカードが発行され、数週間で手元に届きます。
クレジットカード作成のメリット
クレジットカードがID替わりの米国と異なり、クレジットカード所持は、カナダではそれほど重要でありません。
支払いはデビットカードがすべてクレジットカード互換で有効ですし、調べた範囲ではそれほど魅力的な付帯サービスもありませんでした。
カナダでメジャーなマイレージサービスとして、aeroplanがありますので、余裕のある方は、マイレージ獲得を目指してaeroplan付きのカードが良いかもしれません。
旅行保険もついていましたが、RBC Bankでクレジットカードを作成した際には、嘘か本当かいまだに確認が取れていませんが、滞在者には該当保険は無効であるとの説明を受けました。
ただ、TDでは、そのような説明はありませんでした。当時のRBC Bankの担当者は、他の銀行でも一律無効である旨を説明してくれましたが、いまだに真偽のほどは不明です。
2枚のうち、一枚はWest Jetのマイレージサービスが付帯されたものにしたので、利用履歴に応じてWest Jet dollarが溜まっています。これは、West Jetでのチケット購入の際に、1 West Jet dollarが1 Canada dollarとして機能するそうですので、出張の多い方には良いのかもしれません。
クレジットカード決済
クレジットカード使用後に、クレジットカードの使用金額が掛け金として口座に表示されますので、使用履歴に間違いが無ければ、Checking 口座からお金を移動させて決裁をすることになります。
日本と異なり、自動での引き落としにはなっていないので、ご注意ください。
自動引き落としに出来るサービスも存在しますが、北米はクラッキングの頻度が半端ないので、私としてはお勧めしません。自分の記憶にないトランザクションが発生したのをチェック出来る、自己決裁をお勧めします。
北米駐在8年になりますが、2年に一回の割合でクレジットカード情報を盗まれては、怪しい買い物をされるという被害が発生しています。
仕事用、自家用合わせて、計4回クラッキングされ、そのたびに悪い人のしりぬぐいをしてきました。
それでも、クレジットカードを持ちたがるのはなぜなんでしょう・・・自分でもよくわかりません。
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